GGJ2015石川会場@JAISTの運営・参加レポート

GlobalGameJam2015を石川会場(北陸先端科学技術大学院大学)で参加・運営してきました。これまで大学ではGGJ2010、GGJ2013、GGJ2014で今回と4回目のGGJ開催です。

基調講演ビデオ

GGJでは毎回、全世界共通の基調講演を見ることになってます。


Global Game Jam 2015 Keynotes - YouTube

簡単に要約すると、作った作品を誰にも見せないでいたら幸せになれず、その裏には形にならなかったアイディアが沢山あったので、ク◯ゲーでもいいからとにかく作れ!な話や、ゲームにおける性差別の問題、デジタルとアナログを融合したハイブリッドゲームの紹介など、聞き入っていました。

運営側の話を書くと、開催数日前に動画のURLをメールで教えてもらい、ボランティアの方に準備してもらった日本語用字幕を動画ソフトで追加して確認する作業が必要だったので前もって1,2度動画を見ていましたが、何度見てもいいものだなと。

GlobalGameJam2015テーマ


Global Game Jam 2015 - Theme Announcement ...

“What Do We Do, Now?"「今、私達は何をするのか?」

これが今回のゲームジャムのテーマでした。前回にも増して挑戦的で様々なアイディアが生まれそうなテーマだと思いました。

コンセプトシートの記入からチームビルディングへ

石川会場ではテーマを元に一人ひとりコンセプトシートを記入してもらい、30分ほど企画を考えてもらいました。ここではハイライト法を参考に参加者には気に入ったコンセプトに星をつけてもらいコンセプトを絞っていきました。それを10枚ほどに絞り発案者に発表してもらい投票し、そこからさらに5つにコンセプトまで絞って4つのチームを作り開発を開始してもらいました。

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この方法で良いことは自分の作りたいコンセプトからゲーム開発を始められること、チームが決まった時点でチーム内で企画のイメージを共有できていることだと思います。チーム分けした後にコンセプトを考える際に起きる問題、例えば企画の好みの問題や企画に意見できなかったという問題を回避できると思います。
この方法についてはGGJが終了した後に教えてもらいましたが、企画出しでは以下のスライドが参考になると思います。

また、Diversifies(実績、達成目標)を企画を考える時に意識してもらいました。
GGJ2015の実績リスト | Global Game Jam JAPAN

ゲーム紹介

それではようやくゲームの紹介です。
まずは今回が初の試みとなる「オーディエンス賞」受賞作の紹介です。成果報告会を見学して頂いた方々に選んでもらいました。
オーディエンス賞
チームB:桃太郎「もものまま。」
桃太郎を題材とした作品で、おばあさんに取られることのなかった桃がそのまま川を流れ、鬼や流木といった障害をうまく避けるゲームです。

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評価された点はゲームの始めに導入となる物語が用意され、完成度が高かったことと操作のシンプルさとのことでした。 

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日本のおとぎ話の桃太郎を元に考えたことで Diversifiersを達成していました。
成果報告会では気づかなかったのですが、あとで話を聞くと桃がふよふよ揺れるアニメーションをLive2Dを利用して付けていたり、子鬼のモーションが付いていたり細かい点に工夫をこらしているとか。
プレイしてみると、横移動だけなので簡単に操作できますが、敵の量と動きが調整されており難易度がちょうど良かったと思います。
チーム構成は情報工学系の院生2人に高専生、美大生の4人チームでバランスの良いチームだったと思います。
 
以下、その他の作品紹介です。
チームA:チームアライブ「Alive March」

Alive March | Global Game Jam

デスマーチ」をゲーム化!f:id:yoshioka44011:20150128024705p:plain

ゲームジャムでテーマが“What Do We Do, Now?”...「僕たちはデスマーチをやっているんだ!」と高らかに宣言しチーム開発に入っていました。

特にシミュレーションゲームは、全体の管理と関係性で成り立つためゲームジャム向きではないかもしれませんが、果敢にも挑戦してくれました。
 実際に遊んでみての感想はというと、レベルを上げて物理で殴れな部分もあり、まだまだ磨く部分がありますがこの企画でよくぞ作ってくれたなと思います。

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チーム構成は、全員プログラマで作成経験がある人がモデルを作っていたようです。
 チームC:Like A BOSStudio「After Party」

After Party | Global Game Jam

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このチームでは、ボードゲームとデジタルアプリを組み合わせたハイブリッドゲームを作りました。導入としては、以下のようになりました。
実家で友人たちとパーティで騒いでいたら親から「もうすぐ帰るよ!」との連絡が。親が帰ってくる前に早く掃除しよう!!
プレイヤーは親が帰ってくる前に、部屋中にある4つの道具(下のボードの掃除機、トンカチ、ゴミ箱、スポンジバケツ)を拾いながら、家中に散らばった「チーズピザ」や「汚れたブーツ」など12枚のタスクカードを消化(掃除、修理)しなければなりません。

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12枚のタスクカード(下の画像)はゲーム開始時にシャッフルし、上のボードの空白部分に2枚ずつ裏表示で伏せます。
プレイヤーの初期位置は玄関で、行動時は1〜3の目のダイスを振ります。部屋間を移動しながら自分の持っている道具を交換したり、タスクを達成できるか確認します。
部屋中にある4つの道具は2つまでしか持てず、道具を交換する場合はその部屋に置いて行かなければなりません。

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 下の画面がデジタルアプリの画面ですが、親が帰ってくる残り時間(残りターン数)やダイスを振る機能、タスク管理、親に遅く帰るようSMSでお願いするボーナス機能を利用できます。

プレイしてみると結果はダイス運やタスクカードの引き運に左右されてしまいますが、残りのタスクカードの位置を予測することで攻略することができますし、(パーティで友人たちが暴れた後に)「Unhinged Door: 壊れたドア」や「Muddy Footprints: 汚れた靴」のタスクカードがバスルームにあったり、がキッチンにあったりするのでおもしろかったです。2人プレイもできるので協力プレイで掃除、修理するのも楽しいかと。
チーム構成は、ゲームデザイナー1人、プログラマ2人、デザイナー2人でした。ゲームデザイン専任で考えてくれる人がいると助かりました。日本語が話せない参加者がいたためチームの会話はほとんど英語になり、大変でしたが普段できない英語での開発を体験することができました。
ボードゲームにおいてとても重要なことですが、日本語版のルールブックが完成しなかったのでできれば追加で公開したいと思います。。
チームD:「立体迷路」
ルールはシンプルで、ボールをゴール(白い立体)に導くゲームです。当初のコンセプトシートの段階ではノーマークでしたが、α版公開時に画面を見たときは自分の好みでよくできていたと思います。

キャプチャーだと見づらかったので画像加工ソフトで明るさを上げています。プロジェクターで見るときれいでよくできていたと思います。

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見ようによってはピエト・モンドリアンの絵画みたいだなと。その他、黄色い立体に触れると重力の向きが変更するということで、Diversifiersで「一般相対性理論100周年記念」を達成していました。
プレイしてみるとマウスで操作は難しそうで、MacBookのトラックパッドでグリグリ回転させればプレイ出来ました。後はボールの位置が見づらいので周辺の経路が光って見えるといいかもしれません。BGMも欲しい所。
その他、もっと直感的に立体を回転させることができれば良さそうです。タブレットの加速度センサーを使ったり、もういっそルービックキューブに加速度センサーつけて実際に回せるようになると直感的に体験できそうですね。
チーム構成はプログラマ3人、デザイナー2人でした。

感想

今回は19人に参加してもらい、学内の院生と社会人1名に金沢の様々な大学と各方面から参加してもらえました。
個人的にも、ボードゲームを作ったり、英語でコミュニケーションを取りつつ開発でき大変でしたが楽しかったですね。自分の班ではボードゲームを作りましたが、始めは「どうぶつの森」や「妖怪ウォッチ」から「ペーパーマリオ」のような2.5Dアクションゲームをイメージしていたのですがいつのまにかボードゲームを作る方向に...ゲームの企画云々以前の問題でコミュニケーションは難しいなと改めて感じました。
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それ以外にも企画が終わった後に早い段階からゲームメカニクス、おもしろさの核の部分を確認できてよかったです。以前ツイートしてたことを達成出来ました。

最後に、一緒に運営してくれたゲームサークルの皆、協力して頂いた宮田先生、今回参加して頂いた方々、見学に来ていただいた越野先生、checkelaさん、協賛して頂いた企業の方々ありがとうございました。

また、IGDA日本の小野さん、日本会場全体を取りまとめて頂いた金子さん、基調講演ビデオを翻訳して頂いた矢澤さん、中継して頂いた中林さん、佐藤さん、その他協力して頂いた方々ありがとうございました。

これからもゲームジャムを続けていきたいです。

アナログ作品もありな制作イベント「八耐」に参加してみた

4/27(日)に開催された福岡の八耐という作品制作イベントに久しぶりに参加してきたので、感想を書いてみたいと思います。

 

八耐(八時間耐久作品制作会(仮))」八耐Facebookページ)とは、福岡工業大学短期大学部の弘中研究室で主催されているイベントで、8時間という短い間になんでもいいので作品を作って、発表してみようというイベントです。趣味で作っている作品を途中から始めて途中まで仕上げるなんてのもオッケーで、もくもく会のように目標は各自で決めてよく、また学生だけでなく社会人も受け入れているため、様々な方々と交流を行うことができます。このイベントの影響を受け、自分も石川県で「金沢八耐」や学内向け八耐を運営していたりします。

第24回目となる今回は、50人くらいの参加者がいたらしく、さらに隣の部屋ではUnityのセミナーもやってたということからも規模が大きいことがわかります。アナログ作品(イラスト、アクリル絵画など)の制作もありなハッカソンイベントと考えると、異分野の方々と交流できる貴重なイベントだと思います。

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福岡工業大学短期大学部の弘中先生)

作品

自分の作品制作で手一杯だったのであまり作品を見れませんでしたが、いろんな作品ができあがっていました。

  • ゲーム
  • ちびキャライラスト
  • 3Dモデル
  • アニメーション
  • Webサービスなどなど

これら以外にも様々な作品を制作していたので、同じ趣味をもった人たちを探して話を聞いてみてもおもしろいと思います。

ちなみに自分はこの時、同日にオンライン上で行われていたゲームジャムイベント(Ludum Dare)の作品を制作していました。そう、何でもありなのです(・∀・)

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(レトロな特撮映画風イラストをGペンで書き込んでいる様子)

感想

今回、自分は2年ぶりくらいの参加ということで、以前に福岡で開催されたゲームジャムでチームを組んだ方々と再開することができ良かったです(^^)
アナログ作品も含めて、ゲームやCG、Webサービスなどを制作できるイベントということで、プレゼン後の交流会の際にはいろんな分野の方々の意見を聞けておもしろいと感じました。例えば、自分がWebページの制作に挑戦してみたいと思っていれば、その分野の方々にアドバイスを受けることもできます。

また、今回は福岡のIT企業のリクルーターの方が見学に来られ、就職活動や作品に関するアドバイスをされていました。すごい!
5月末にも、また開催されるようなので福岡近辺に在住の方はぜひチェックしてみてください!

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(当日の開場の様子。PCが設置されている正面でデジタル制作を、手前から左奥でアナログ制作を行っている)

GlobalGameJam2014@JAISTレポート

GlobalGameJam2014を、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)で開催、参加したのでそのレポートを書いてみます。運営側と参加側どちらも体験したので、まとまりきれない部分もありますがどうかお付き合いください。

JAIST(じゃいすと)では、GGJ2010で日本で二番目に開催していました。その後、ゲームサークルの運営のもと2013と2014で合計3回目の開催となりました。GGJの会場数は309会場から488会場へとさらに伸ばし20,000人以上の参加登録者、日本国内でも20会場で開催されました。

Live Status | Global Game Jam

1月24日 Global Game Jam 2014@JAIST(石川県) (会場告知ページ)

基調講演


Global Game Jam 2014 Keynote - YouTube日本語字幕の選択可)

 

今回の基調講演は、

といった方々から、「ゲームジャムに参加してるお前らサイコー!」、「試作品を作ってみよう」や「注目してもらえるゲームを作る方法」と言ったメッセージを頂けました。個人的には「風ノ旅ビト」のゲームデザイナーの方からメッセージをもらえこれでけでもゲームジャムに参加した価値がありました。

チームビルド

石川会場では、今回は参加者10人で構成は院生8人、高専生1人、講師1人。その内、日本語の話せない外国人の方がいたので、日本語の話せる外国人の方と同じチームに入ってもらいました。

チームをどう分けるかは、前回まで運営側で全て決めていたのですが、今回は予めリーダーだけ決めておきその場で自己紹介してリーダーを中心に皆で決めてみました。少しグダグダになってしまい運営の準備不足感もありましたが、なんとか最終的に5人、5人の2チームになりました。

テーマ

Global Game Jam 2014 - Theme Announcement

以下のフランスの著作家の言葉が元になっているそうです。

アナイス・ニン - Wikipedia

日本語に訳すと、「私達は物事をあるようには見ないで、私達が在るように見ている。」だそうで、なんだかよくわかりませんよね...(^_^;)

ひとまず、テーマと関連さえしてしまえば(こじつけてしまえば)後はとにかく魅力的な作品を作ること、挑戦することに意味があるのだと思います。

作品

チームA「Gorgon」

という訳で作品紹介です。チームAはUnityで開発し、テーマから自分や他者の「変化」や「関わりあい」まで落ち着き、10種類以上あった企画の中からOculus Riftを利用できそうで、おもしろそうなものを選びました。

「自キャラクターが相手を攻撃することで敵キャラクターと肉体を交換して、より強い自分になれる」というメカニクスを採用しました。ゲーム名の「Gorgon」はゴルゴーン(メデューサなどでお馴染みの)から、「攻撃方法は相手の目を見ること」とOculus Riftのモーションセンサーを活かして操作できることを目指しました。

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チームB「Electro House」

チームBは、iOS向けアプリをXcodeで開発し、テーマから「擬人化(擬猫化)」という方向性で「猫の姿をした電気の精霊が部屋の電気をつけてくれる」というゲームになりました。

妖精がコンセントへ入ると別の部屋(別の階層)へ移動し、プレイヤーは右側のスライダーを移動させることで別の視点に切り替えられ、全ての電気をつけて、アンテナまで誘導できればクリアとなります。

背景やキャラクターデザインが鮮やかなドット絵で世界観の完成度が高いですね。

ぜひApple Storeでの公開まで行って欲しいです。

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まとめ・感想

個人的に5回目か6回目くらいのゲームジャム体験ですが、プログラムを書かない進行役になったのは初めてでした。上手くできただろうと思う部分(序盤の進行とチーム全体の意思合意など)と悔やんでも悔やみきれない部分(開発環境構築の苦戦や敵AIの実装ができずまるまる1人分のリソースが無駄になったなど)がありますが、それはそれでいい経験になったと思います。

当初、テーマの難解さに苦しめられ「実はこれポルトガル語で書いてあるんじゃないか!?」「宇宙語か!?」という場面もありましたが、なんとか各々のチームでプレイできるところまで行けました。

自分のチーム内では、CEDEC2013の講演を参考に、ブレストからKJ法を利用したり3時間毎に進捗管理を行いポストイットを利用し、いつでも見れるようにしたりすることでコミュニケーションを円滑にすることを試みてみました。実際のところ、どれだけ上手く行っていたのかはチームメンバーの話を聞いてみないとわかりませんが、なかなか充実していたとおもいます。

また、日本各地の会場責任者をまとめて頂いた福岡会場の金子さん、支援して頂いたIGDA日本の小野さん、中林さん、またその他関係者の方々にここで感謝の意を表したいと思います。ありがとうございました!

今後は自分が忙しくなることもあり、運営団体の中心メンバーが就職活動に入るのでいつできるかわかりませんが、今年度内にもう一度はゲームジャムや金沢八耐(ハッカソン)とかできればいいですね。ではでは。

福島GameJam2013 石川サテライトで生まれた4つのゲーム達

久しぶりにブログ書きました。(前がGGJってことは、半年前ですねorz)

 

「福島GameJam2013」の石川サテライト会場でできたゲームや当日の様子などつらつらと書いていきます。

 ちなみに今回の福島GameJamのテーマは「Jump」でした。また、こちらでゲームを公開しています。http://fgj.igda.jp/dokuwiki/doku.php?id=team:jaist

1.開発した作品

チームA:「SpaceJump」アマテラス(未完成)

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このチームではテーマの「Jump」を「ジャンピングスタート*」、「強奪する」、「瞬間移動する」ということから、「宇宙空間で宇宙船のバッテリーが足りなくなったため敵陣へ乗り込みバッテリーを奪いに行く」というゲームを考えたそうです。しかし、システム面で移動経路の細かいアルゴリズムに苦戦し、残念ながら未完成となってしまいました。

(*車のバッテリーが上がってしまった時、他の車から電気を一時的に分けてもらいエンジンを指導させること)

ゲーム企画発表時の資料(PDF)

5人チームで日本人2人、アメリカ人2人、タイ人1人とグローバルなチームで組んでもらったのですが、ゲームジャム初挑戦が3人でペースが掴めず2日間で完成できる設計に昇華できずα版ができなかったことから、残念ながら未完成となったようです。

英語でコミュニケーションを行いながら開発するということは、日常会話と異なり専門用語の理解が必要となり大変だったと思います。もし良い経験となったのであれば、運営としてはなりよりです。(チーム分け反省しています…

チームB:「ムーンラピッド〜月面23万マイル〜」NKNK

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チームBでは「Jump」から、ウサギさんが月まで「飛び立つ」という企画のもと、仲間を集める要素や飛んでくる弾道ミサイルを避ける要素をゲームデザインとして入れたようです。

ゲーム企画発表時の資料(PDF) 

このチームの構成は、プログラマー4人でしたが、SpriteStudioを利用してアニメーションを制作していたようです。開発環境は、C#、Window Form Applicationで開発できるメンバー中心に編成したのですが、初めはUnityに挑戦したようです。しかし、α版で技術検証に時間がかかってしまい形にならず、最終的には徹夜で使い慣れているXNAで開発したようです。

仲間を集めるほどミサイルを回避しづらく、避け方に工夫ができ、攻略ができるようになりゲームの要素がうまくできていたと思います。ゲームのイメージとしては、PS3のThe Last Guyをシューティングゲームにした感じでしょうか。3Dで開発したものを見てみたかった気もします…(^^)

チームC:「跳べ!花火職人!!」KOFA (Kawakita Ohashi Fireworks Audiences)

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チームCでは、イベント当日に会場近くで花火大会が行われていたことから、花火職人を出したかったので、「Jump」を花火職人が飛び跳ねながら、花火の筒に点火し、花火を打ち上げるゲームとなりました。

ゲーム企画発表時の資料(PDF)

企画段階では、もっとお祭りの雰囲気を出せるようにキャラクターをたくさん配置したり、グラフィックをこりたかったのですが時間切れ。。

オーソドックスな横スクロールアクション2Dアクションで、Unityのパーティクルエフェクトや衝突判定により効率よく開発できたと思います。

チームD:「ホッピング・ジョイ」ホッピング・ジョイ

 動画をこちらで公開しています。(何故かはてブ経由で検索でヒットしないのでリンク先をどうぞ)

テーマから、昔なつかしのホッピングアイという「飛び跳ねる」ゴムの玩具をゲームに取り入れようとしたそうです。(当初、名前がわからなかったそうです(笑))

ゲーム企画発表時の資料(PDF)

 

プログラマーがiPhoneアプリやFlashの制作経験のあったので、最終的にiPhoneアプリとしてXcodeで開発、iPhoneの画面上を擦って空気を圧縮する演出と、iPhoneを振ってエネルギー(?)を貯めて、どれだけホッピングアイがジャンプしたかを競うゲームになりました。

iPhoneの端末を擦ったり、振ったりと気づくと本気(と書いて、マジ)でプレイしていて楽しめました。プロのグラフィッカーの方がチームに入って頂き、学生に指南していたようで、デザインの完成度も高いと思います。

2.運営について

今回も運営は主に学生が行なっていました。

チーム分けについて、18人の参加者で3チーム(6人×3チーム)にするか、4チーム(5人×2チーム、4人×2チーム)にするかなかなか難しかったですが、コミュニケーションを密にしてそれぞれの参加者にいろんなことに挑戦して貰いたいことから少人数のチームにしました。

結果的に、おそらく各チームで常に仕事が無いという状態の参加者は少なかったんじゃないでしょうか。ただし、英語でコミュニケーションやゲームの質を考えると必ずしも良くなかったと思います。(6人や7人で開発することは、それぞれ役割を理解できてないと仕事の割り振りすらできないので、結果的に開発が複雑になる可能性もありますよね。)

また、英語でしかコミュニケーションできない参加者のチーム分けは反省しています。日本人の人には前もって、頼めるどうか尋ね、「挑戦してみる」、「頑張ってみる」と了承してくれたのですが、難しかったようです。が、これも経験だと思います。おそらく他のサテライト会場で英語で開発が経験できるグループってのもなかなか無いので留学生の多い石川会場(JAIST)ならではの特色だと思います。

3.まとめ

また、今回は「福島GameJam」ということで、本会場の福島県の南相馬会場と郡山会場の内、南相馬会場の方々と2度の中継を行ったり、お絵かきワークショップに参加者全員で参加しました。

深夜の遅い時間に福島の現状(当日録画したもの)をUstream中継されていたので、石川会場でも放映したりしていたのですが、もっとサテライト会場全体も含めて何かおもしろいことができんたんじゃないかとポジティブに考えてます。まあそれだけ準備が大変になっちゃうんですが…

他にも、イベント開催前の会場探しの話(結局、GGJと同じでしたが)やゲームコミュニティの話なども書いてみたいですが長くなりそうなのでこのへんで…

 おつかれさまでしたー!

GGJ2013@JAIST で生まれた3つのゲーム達

            

つい先日、1月25日〜27日にGlobal Game Jam 2013という世界規模のゲーム制作イベントが開催されました。http://globalgamejam.org (英語)


GGJは今年で5回目ですが、昨年以上に会場や参加者が増え、世界320箇所、14000人以上の学生やアマチュア、プロの方々が参加、3000以上のゲームが開発・公開されたそうです。


…と、そんな中、石川県の山奥にある北陸先端科学技術大学院大学JAIST)では、学生団体主導でGGJ2013@JAIST を開催していました。(告知サイトはこちら →http://kokucheese.com/event/index/66716/

ちなみに、JAISTでは2010年にもGGJを開催していたので、3年ぶり2度目の開催となります。

        

ではさっそく、石川会場の11人の参加者で開発した3つのゲームを紹介していきます!

  • Team A 「Murderer or Cupid!?
    • タイトル画面

 

    • プレイ画面

 

 

 








 

プレイヤーはキューピッドとなり、街を歩く異性のキャラクターに矢を当てることで、男性と女性を結びつける恋愛成就シューティングゲーム


ただし、キャラクターは矢が当たることで血を流し始めるため、プレイヤーは一定時間が過ぎる前に異性のキャラクターに矢を当ててあげないとゲームオーバーという生々しさ。嫌いじゃないです(笑)


矢が的中し、キャラクターが倒れ血を流し始めると、無音の中「ドクン…ドクン…」と心臓の鼓動の音だけが流れる様は、緊張感と絶望感が再現できているかと思います。失敗してしまった場合は、心拍停止音が無情にも響き渡ります。。


制作陣は5人チームで全員プログラマー。開発環境はWindows XNA Game Studio 4.0で開発。途中参加者や無茶して参加してくれた運営メンバーなどで編成してしまったせいで大変だったと思いますが、どうやら早期に試作品ができていたようで、完成度の高いユニークなゲームに仕上がったと思います。おつかれさまでした!

 

  • Team B Dancing Fairy in the Bald Head
    • タイトル画面

 

    •  デモ画面

 

 

 

頭の上に住む妖精が、元気のない毛根に注射器で「ドクンドクン」と栄養を与え、髪の毛を元気にするゲーム。

可愛い女の子の妖精がアニメーションで頭の上を走り回り、ダンスしているかのように禿頭の上を走り回ります。栄養を与えていると、上空からから手(現在はただブロック)が襲ってくるので、逃げながらも毛根に元気を与えます。

 

ただ、残念ながら…未完成です。。

 

 

自分がリーダーとプログラマーを兼任しましたが、Unity上でのSpriteStudioで作成したアニメーション(JavaScriptC#)の統合が上手く行かず、ずるずると時間が過ぎてしまいました。ステージが球体でキャラクターや髪の毛が浮いていたりと調整できてない点もたくさんあります。。(終わった直後に気づいたことですが、始めからC#で書いておけばよかったんじゃ…?)

 

 

ただ、製作中は楽しかったので善しとしたいです(笑)

 

開発環境はUnityで、アニメーションはSpriteStudioで作りました。SpriteStudioは初めて触ったとのことですがよく動いていると思います。

ちなみにメンバー構成は、リーダーとプログラマー、アニメーションとプログラマー、サウンドとグラフィックという3人組で、なかなか交流できない情報・知識・マテという別々の研究科の学生で組めました。GGJの掲げるCollaborationができ自分は割と満足しています。

  • Team C BullEscape
    • タイトル画面

 

    • プレイ画面

 

Bull(雄牛)がプレイヤーの持つ金色のりんごを目掛け、襲ってくるゲーム。

Bullがプレイヤーに接近するとスローモーションになり、「ドクン…ドクン…」という心音が流れ、プレイヤーの緊迫感を表現できていると思います。

細かい点ですがスローモーション時に、Bullは顔をプレイヤーに向け睨んできます。

 

また、Webブラウザ下記のURLを打ち込むことで即プレイできるという…ファミコン時代のゲームを思い出します。http://150.65.93.99:8000

そして複数人の同期通信プレイにも対応しているようです。すごい。。

 

開発環境はWeb Standard(HTML5, JavaScriptで開発しています。メンバー構成は、JAIST博士留学生3人で組んでもらいリーダー、プログラマー、グラフィッカーという具合でした。このチームも早い段階で試作品ができており、「この後、更に何を実装するんだ…」と思ってたらまさか、同期通信プレイの機能追加で「複数人プレイ」の実績(Diversifiers)解除…レベル高いです。

 

総評・まとめ

今回、GGJ2013@JAIST、石川会場は@IL_yoshiokaとJAISTゲーム開発交流サークルのメンバーで主催・運営を行いました。学部生のいないJAISTでは就活や卒論の時期と重なり、参加者集めに苦戦していましたが、なんとか3チームで3つのゲームを開発し無事に成功をおさめることができました。

 

協賛を頂いたサイバーエージェントの方もありがとうございました!3日間飢えることなく、開発に専念できたと思います。

 

GGJをJAISTで開催するには、交通アクセスがJR金沢駅から2回乗り換えが必要で少し悪い気もしますが、研究環境としては素晴らしい場所ですし、会場も広くて使いやすく、もっと設営に時間かけることができればいろいろとできそうです。

3日間引きこもるイベントとして、結構打って付けだったりします。

 

と言いつつ、今年のGGJの会場の半分くらいは深夜は会場を締め、より気軽に参加しやすい環境になってきてると思うので(もともと参加しやすかったりしますが)、興味を持たれた方はぜひ来年にでも近場の会場を探して参加されることをおすすめします。ちなみにGGJは、やりたいという人と場所さえあれば誰でもできます。

 

来年もGGJできたらいいですね!それでは。